ジュネーヴの町にて

ジュネーヴの町はそれほど大きくはありません、ジュネーヴの町のシンボルで、誰もが必ず
足を運ぶ旧市街地のサン・ピエール聖堂の周囲を歩いてみました。

サン・ピエール聖堂は小高い丘の上にあり、レマン湖にかかるモン・ブラン橋の上からも、町のいたる
ところからその尖塔が見えるので良い目印になります。
モン・ブラン橋の上から眺める聖堂は遠くに見えて歩いて行くのには少し大変かな?と思うかも
しれませんが、それほど遠くはありません。
途中にあるイル島やエスカラード(はしご?)の噴水にも立ち寄ってブラブラと歩いてみましょう。



旅名人ブックス‘ジュネーヴとレマン湖地方’
鈴木光子著  日経BP社


ジュネーヴ、特に旧市街地をその歴史とともにわかりやすく、書いてあります。
お馴染みの啓蒙運動のルソー、宗教改革のカルヴァン、それにサヴォア家の名は
もちろん、それにワインの話も・・楽しい読み物です・
サン・ピエール聖堂

レマン湖を出た水はローヌ河となり地中海へと注ぎ込みます。
その一番初めの橋がモン・ブラン橋。
ローヌ川の岸辺からもサン・ピエールの聖堂がよく見えます。









(写真はジュネーヴ観光局よりいただいたもの)
サン・ピエール聖堂

この写真から聖堂がジュネーヴの旧市街地の中心にあることが良くわかります。この旧市街は細い道が迷路のようについていて方向感覚がおかしくなり、同じところを何度も歩いたり、時には反対方向に歩いていたりして
‘えっ?こんなところに出てきたの?’と驚かされます。
しかし、とても狭い地区なので少しくらい迷っても少しも心配することはありません。






(写真はジュネーヴ観光局よりいただいたもの)

サン・ピエール聖堂

この聖堂は12世紀に着工されそれからも何度か立て替えられてきているのですが。
この聖堂の地下にはそれよりもはるかに古い古代の遺跡があり、発掘の現場を見ることが出来ます。
聖堂の高い塔に登る方は多いのですが、地下の発掘跡を見学にもぐる人は少ないようで、残念なことです。
日本語の案内テープの貸し出しも行っています。、


写真:左に聖堂入り口が見えています、写真には写っていませんが右側に遺跡への入り口があります。
島の塔(ツーウル・ド・リル

ジュネーヴ駅から橋を渡って島の中洲にあるこの塔の横を通り抜けて旧市街へ入ります。(島と言っても、大きな橋が架かっているので島のようには感じません)。
13世紀に建てられたこの塔は‘島の塔’(ツーウル・ド・リル)と呼ばれていて、昔のお城の名残ですが、かっては牢獄としても使われたこともあり、
市民運動家のフイリベール・ベルトリエもこの牢に繋がれていました。
(ここに彼の像があります)

ジュネーヴはこの近辺の要衝の地であったことから、諸侯・.王家・司教の勢力が絡み合い、複雑な政争の場所だったのです。
後世にはなりますが、ジュネーヴの歴史の中で我々に最もよく知られているのはカルヴァンの宗教改革でしょう。

シルエットで写っているのがエスカラードの噴水(次の項目を参照ください)です。


エスカラードの噴水・戦勝記念の像がある

エスカラードとは梯子(はしご)のことです。
梯子の噴水とは?・・・かって、サヴォア軍の兵隊が、街を防衛するために築いた城壁に梯子をかけて、夜襲をかけようとしたところ、それを見つけたロワイヨールおばさんが、作っていたスープの大なべをひっくり返して、梯子を登ってきた敵兵の頭にかけて追い払い、サヴォアの軍隊を打ち破ったという記念の噴水なのです。
それで、梯子の名がこの噴水につけられたのです。
今でも、この戦勝の日の12月11日からの3日間はジュネーヴの街はお祭り一色となります、・・・・それに、もうすぐクリスマスですものね。

写真の建物の間の細い道、噴水の後ろ側の坂道から旧市街になります。




ジュネーヴ旧市街地の古い教会(サン・ジェルマン教会)

旧市街に入りさらに一歩細い横道に入ると、このような古い建物、教会が並んでいます。この教会の前は狭い広場?になっていて、石に絵を刻んで作った古い日時計がります。
このあたり一帯には兵舎跡、商人の集会所跡、などの建物が並び、建物の狭い入り口を入ると、そこは広い中庭になっていたりして驚きます。
中庭には井戸があったとか?湖の近くのジュネーヴでは水が豊富だったのです







タヴェル館

個人の建物としてはジュネーヴで最も古い建物、豪商のタヴェル館です。
(写真の左の黒い塔のある建物)
現在は博物館になっていてジュネーヴの歴史を見ることが出来ます、入り口も表示も小さいので通り過ぎてしまいがちですが立ち寄ってみたいものです。
入り口の受付の人も親切、何よりも無料です。
2階だったか3階だったか?ギロチンがありました、想像とは違って小さいものでした,刃も鋭いものではありません。
こんな簡単なもので人の命を絶っていたのかと思うと、何ともいえない気持ちになりました。






ジュネーヴ市役所の中庭は音楽界の会場

エスカラードの坂道を登ると、石造りの市役所があるのですが、チョット見ただけでは、ここが市役所だとは気がつかないような建物です、狭い入り口を入ると、廊下に貼り紙・ポスターなどが掲示されているのでなるほど市役所だと判ります。

石造りの建物に囲まれて中庭の広場があり、時々コンサートの会場になります、150人も入れば一杯でしょう、小さな会場です。
周囲が石で囲まれた会場では反響が強いのではないかと思うのですが、いかがなものでしょう?

(写真はジュネーヴ観光局よりいただいたもの)













一休みはプール・ド・フール広場で

狭い旧市街地にあってやや広い広場があります、カフェ・テラスも出ていて一休みするのには格好の場所です。
ここは旧市街地の東のはずれにあり、湖からまっすぐに坂を上って来てこの広場に着いたのです、それで、ここには市場が店を並べ、賑わっていた街一番の広場だったのです。
ワインの店

プール・ド・フール(広場)から湖の方に下ると右側に裁判所があり、その少し下に狭い入り口のワインの店があります、入り口は狭いのですが、奥行きは驚くほど深く見事なワイン蔵になっているので、立ち寄ってみてはいかがでしょう。
この親父さんは写真が大嫌いで、この写真は貴重な一枚かもしれません。




醸造所ではありません、念のため

ワインの蔵

奥深くワインのボトルが並んでいます。
ジュネーヴの街のごく近辺で採れる、ジュネーヴ・ワインはあまり多くありません、一方、レマン湖の北岸一帯の急斜面に広がるヴォー州のぶどう畑からは沢山のワインが出来ます、とはいえ、スイスワインは、輸出するほどの量はありません、ほとんどが自国で飲んでしまうのです。
‘こんなにうまいワインをよその国の奴らに飲ませてなるものか!’これが言い分なのです。




写真はワインが並んだ店の内部
スイスワイン スイスワインについては鈴木光子著、の上記、‘ジュネーヴとレマン湖地方’と‘スイス とっておきの 旅便り’JTB社 が楽しい読み物になっています。


マチュラン・コルディエの細道

マチュラン・コルディエの細道を見つけてください、裁判所を右に見て湖の方へ少し下ると頑丈な扉があります、これがこの道の入り口なのです。
通常は扉が閉まっていて、一見どこかの家の扉だと思ってしまいます、この向こう側が道だとはとても考えられません。
通り抜けるとカルヴァン学校の横に出て`アレッ、こんなところに出て来るの!?と驚きます。
昔は、このような道があちこちに沢山あったそうです。

(後書き)
6年8月末まで、どなたかの写真をお待ちしましたが、本日をもって、締め切り、私の手持ちの写真で紹介します。

                 
                  
玩具箱に戻ります                

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