レマン湖を走るクルシック・カー

tour du leman

ジュネーヴを出発、三日間をかけて初秋のレマン湖を一周するクラシックカーのパレードが1898年(100年以上も前)から続いています。

1998年に参加した車は62台、今も知られている自動車メーカーはプジョー、ベンツ、ルノー、オルズモビル、キャデラック、ダイムラーなどの数社にしか過ぎません。
ゆっくり走っても一日もあれば十分な距離を湖畔の豪華ホテルに泊りながらのんびりと走りぬけるのです。

第一日目は、ジュネーヴ、モントルーの間、約90キロメートル。
第二日目はモントルーからレマン湖の南岸フランス領のエヴィアンまで約42キロメートル。
第三日目がエヴィアンから出発地点のジュネーヴまで44キロメートル。

車はヨーロッパの各地はもちろん、海を渡ってイギリス(今はトンネルがありますが、ここをこの車で走ることは出来ません)、アメリカ、遠くはオーストラリア、からも参加をしています。

(写真の車はPANHARD ET LEVASSOR 1902年)

ブドウが実をつけ始めたブドウ畑の広がる湖畔を疾走(?)しています。

ローザンヌとヴィヴェイの中間のグランボーあたりの国道を走っています。
畑の反対側(写真の左側)には、レマン湖の湖面が銀色に広がっています。

参加しているのは通常、どちらかといえばお年寄りの夫婦が多く、
奥様は豪華な毛皮に身を包んで
います
ハンドルは丸いハンドルではなくて、棒ハンドルです。

途中でエンジントラブルを起こして動けなくなる車もあるので、最後尾にはエンコ車を載せるトラックが一台ついて走っています。
スポンサーの中の一つ、タイヤ会社のミシェラン提供のトラックでした。
エヴィアンまで、無事走り通してきた、一安心。
プジョー1902年の車、
エンジンルームのパイプの一本、一本までピカピカに磨かれていて、車輪のスポーク、もちろん木製にも埃一つなく光っていました。
エヴィアンのホテル前に勢ぞろいしたクラシック・カー。
今日の宿泊地はエヴィアンです、無事到着しても、点検整備に余念がなく、点検整備を楽しんでいるようでした。
このような車の部品のスペアーは無いので、小さな、小さな部品までも明らかに手製の部品が使われていました。






1998年エントリー車の一覧
 TREVITHICK(R) 1803 33  GEOGES RICHARD 1902
 DE DION BOUTON  1884 34  DECAUVILLE 1902
 LEON BOLLEE 1895 35  SIDDELEY 1902
 PEUGEOT 1895 36  WOLSELEY 1902
 BENZ 1896 37  PANHARD ET LEVASSOR 1902
 PANHARD ET LEVASSOR 1896 38  PIERCE 1903
 DELAHAYE 1897
39 DE DION BOUTON 1903
 PANHARD ET LEVASSOR 1897 40  CAMERON 1903
 DECAUVILLE 1898 41  DE DION BOUTON 1903
10  ACHE FRERES 1898 42  DE DION BOUTON 1903
11  PEUGEOT 1898 43  OLDSMOBILE 1903
12  PEUGE 1898 44  DARRACQ 1903
14  AUDIBERT ET LAVIROTTE 1898 45  CADILLAC 1903
15  PANHARD ETLEVASSOR 1898 46  DE DION BOUTON 1903
16  STAR−BENZ 1899 47  ARGYLL 1903
17  DE DION BOUTON 1899 48  PANHARD ET LEVASSOR 1903
18  DARRACQ 1900 49  PANHARD ET LEVASSOR 1903
19  NEW ORLEANSS 1900 50  RENAULT 1903
20  RENAULT 1900 51  VINOT ET DEGUINGAND 1903
21  DAIMLER 1900 52  PANHARD ET LEVASSOR 1903
22  STIRLINGS 1901 53  M.M.C 1903
23  DE DION BOUTON 1901 54  PEUGEOT 1904
24  GEORGES RICHARD 1901 55  CADILLC 1904
25  DE DION BOUTON 1901 56  NORTHERN 1904
26  COTTEREAU 1902 57  CADILLC 1904
27  OLDSMOBILE 1902 58  CLEMENTー TALBOT 1904
28  PEUGEOT 1902 59  OLDSMOBILE 1904
29  DE DION BOUTON 1902 60  RENAULT 1904
30  MAURER UNION 1902 61  CLEMENTーTALBOT 1904
31  CLEMENT 1902 62  PANHARD ET LEVASSOR 1904
32  PANHARD ET LEVASSOR 1902
63  BERLIET 1904

尚、NO、13は欠番になっています。



宿泊地のモントルーとエヴィアン

ツール・ド・レマンの宿泊地であるモントルー、エヴィアンは、よく聞く町の名前ですが、パックのツアーなどはもちろん通常でも立ち寄る機会はあまりありません、本当は、このような静かで落ち着いた小さな町でゆっくりと過ごすのが一番よいのですが・・・・・是非一度訪ねてみてください。



                 ブドウ畑の広がるレマン湖(右手はるかにかすんでいるのはジュネーヴ、)
   レマン湖の岸辺には、ジュネーヴ、ローザンヌ、ヴィヴェイ、モントルー、シオン城、エヴィアン、などの魅力的な町が点々と並んでいます。(写真・ラ・コンペルシオンのブドウ畑にて)

この地区について鈴木光子旅名人ブックス#31ジュネーヴとレマン湖地方 日経BP社をお勧めします。


レマン湖の北岸は南向きの斜面と、寒い北風が山に遮られ、しかも湖の光の反射、さらに積みあげた石垣に蓄えられる熱とで暖かい気候なので良いブドウが出来る条件がそろっています。。
このあたりはスイス有数のワインの産地です、山、耕して天に至る・・・ブドウ畑が一面に広がり、其の中には点々と散在する集落では、独自の自慢のワインを造っています。
このあたりは、いわゆる、‘ワイン街道’と呼ばれていて、その真ん中のラヴォー地区です。

写真は美味しいワインで有名なエペスのブドウ畑、キユイイーから撮影しました。
ローザンヌの町並みをフエリーの上から撮りました。
ローザンヌの町には沢山の人種の人たちが沢山入り混じって生活をしている将に国際都市です。

湖岸から、大聖堂までケーブルカーが走り、このあたりでにしては大きな都市です。
大都市といっても日本の大都市とは比べ物になりません、車で10分も走ればブドウ畑が広がり、集落ではブドウ酒を醸造している田園風景となります。
レマン湖の真ん中をフランスとの国境線が横切っています、この写真はちょうど国境線の上あたりでしょうか、ローザンヌの町が遠ざかりエヴィアンに近づいています。
ローザンヌとフランスのエヴィアンを結ぶフエリー・ボートの便数は大変多く、盛んに往き来をしています。
モントルーは二十世紀の初めの頃、ロシアから王侯・貴族が逃れてやってきて大きくなった町です。
湖畔の散歩道、写真のような街道と、駅前の短い道路と3本しか道はないので半日も歩けばおおよその町の様子がわかってしまうくらいの大きさです。

国際都市ローザンヌのあの喧騒は全く感じられません、町全体も落ち着いていて、歩く人々にも忙しげな様子はなくとても落ち着いた町です


ジュネーヴ・ローザンヌなどの大都市から列車で10分も走ればこのような小さい静かな町があり、歴史のあるホテルがあり親切で、安い値段で泊まることができるのです。
モントルーの町は後ろに山せまっているので湖畔に沿って発展した、とても静かな落ち着いた町です。

町の後ろにある2045メートルの山、ロシェ・ド・ネにあるラ・ランベルシア高山植物園は大きな岩山一つ全部が高山植物園になっていて、素晴らしい景観でも有名です。
有名な飲み水のエヴィアンの町はフランス領にあります、割合に急な坂道が湖に向かって下りている坂道の多い町です。
写真の正面の丸い屋根の建物がその昔、薬効の高い水を提供したエヴィアンの本館で、大きな木造の建物として保存されています。

館内に展示してある古い写真には、ホールの中央に水の吹き出る噴水があってちょうど今のビアーホールのような感じで沢山の人がホールで水を飲んでいる姿が写っていました。
このエヴィアン本館の建物の近くの一角にコンコンと水が溢れ出ている泉があります。
ここでは自由に無料であのエヴィアンの水を汲むことが出来るのです。

日本の各地にある名水と同じで、ポリタンクに水を入れている人がいました。


           
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